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からっぽのウルマノフと何も持たない二番煎じの共鳴

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どうも私です!いきのです!

 

11月19日に舞台「RAYZ OF LIGHT//VIRAL」の東京公演が千秋楽を迎えましたね!

縁あって18日と19日両日観劇出来たのですが、これで終わりだなんてもったいなさすぎるくらいに「RAYZOFLIGHT」の世界にハマってしまいました......

 

たった2回しか観劇出来ていない上今週末の神戸公演で千秋楽を迎えてしまうわけですが、神戸公演、そしてもしかしたらあるかもしれない公演DVDの通販に向けてネタバレなしの布教をしつつ、二番煎じがウルマノフを演じたことの意味について考察して行こうと思います!

 

物語の舞台となるのは、2025年の原宿。若者たちはウェアラブルバイス(身につけて操作出来るネット端末)の発展とともに誕生した「着る広告」を身につけ、新しいネットコミュニケーションを楽しんでいます。

そして、そんな「着る広告」にまつわるトラブルを解決していくのが、物語の主人公・LAW(ラウ)と相棒の冷泉。2人は事務員・マコトや刑事の高橋、袴田も巻き込みながら、原宿に巻き起こる様々な問題を鮮やかに解決していきます。

 

シリーズはこれまで第1弾となる前回公演とKindleで配信されている小説版のみ展開されていましたが、「探偵が事件を解決する」というある種古典的なストーリーなのでアニメや漫画に慣れている人ならすぐに飲み込めるはず。探偵事務所の面々と、協力してくれる刑事、それから時には敵対、時には協力しあうキャラがいるという構図は「名探偵コナン」とかにも似てますね。

 

今回、我らがMeseMoa.の二番くんとにーちゃんは、事件を持ち込む依頼人といういわゆるゲストキャラとしての出演です。

ですが第2弾からいきなり原宿とは縁もゆかりもなさそうな大統領首席補佐官とそのお付のプログラム人格。どこだフォルネウス共和国って。なんだ戦争って。

彼らの目的は、自国で起きている民族紛争を止めること。その為には自分たちの軍事力だけでなく他国の力が必要だと考えたのです。そこで目をつけたのが、他の人間やプログラム人格にはない「ある才能」を持ったラウの存在。世界に自国の窮状を訴えるため、ウルマノフはボディーガードのマルコシアスを連れて日本へとやってきました。

 

ウルマノフは公式プロフィールなどで「痩身痩躯」「ブロンドの髪」「宝石のような青い瞳」

 と絵に書いたような王子様描写がされています。物腰や口調も見た目にふさわしい王子的・紳士的なもので、身に纏っている軍服も貴族服かと見紛うほど。

 

物語の中盤では、ウルマノフがラウの提案で「あること」に挑戦します。このシーン最初こそ衝撃で何が起きてるのか理解するのに時間がかかったんですけど、2度目はちょっと泣きそうになりました......深くは語れないのですが......

 

カッコ良さを絵に描いたようなキャラクターのウルマノフですが、後半になるにつれ彼の人間らしい部分も徐々に明らかに。彼は本当は何を思ってこの国に来たのか、どのように国を救うつもりなのか。ウルマノフの思惑は、ラウですら予測出来なかった展開を巻き起こしていきます。

 

さて、ここまではとてもざっくりとしたあらすじ。

 

最初にウルマノフのキャラ設定が出てきた時、背の高いイケメン王子様なんて二番煎じにぴったりじゃないかと感激したものです。ですが今改めて考えると、二番煎じがウルマノフを演じる意味ってもっと別のところにあったんじゃないかなぁと考えるようになりました。(まぁ相変わらずその意味ってのは脚本家・演出家の意図とは離れたところから見出しているのですが。)

 

まず、ウルマノフは「大統領首席補佐官」という肩書きを背負って日本を訪れます。日本を選んだのはウルマノフ自身の選択ですが、ウルマノフは行動の背景すべてに「フォルネウス共和国」の存在があります。ウルマノフという人間は、フォルネウス共和国が生み出した存在と言っても過言ではありません。また、物語の中盤でラウが提案した「あること」。それはマルコシアスや冷泉すら止めに入る突飛なアイデアなのですが、ウルマノフは躊躇いなくその提案を受け入れるのです。

 

ウルマノフはおそらく、この物語で一番演じるのが難しいキャラクターだと思います。誰もが振り返る王子様という存在感はもちろん、感情の起伏や様々なギャップ、そしてストーリーを動かすキーパーソンとして大事なセリフも多い。舞台経験がほぼゼロに等しい二番くんには荷が重かったのではないでしょうか。

 

ですが、私は二番煎じの強みは「何も持っていないこと」にあると考えているので、今回のウルマノフも二番煎じだからこそ演じられたんだと思うんです。

 

「何も持っていない」というのは才能やスキルのことではなく、こだわりやプライドの話です。二番くんはあんな見た目でも自分のことをイケメンだとは思っていないようだし、それ故に自分の人気に驕ったり天狗になったりすることもありません。それどころか日頃から発揮している謎のファッションセンスや家から出ずにゲーム三昧など、ちょっと残念なイケメンとして扱われることも......

これらは例えば自分に絶対の自信を持っているような人や、「イケメン」以外の褒め言葉を受け付けない、悪い意味でプライドの高い男だったら絶対に表に出さないような一面です。ですが二番くんは自分がこう見られたいというビジョンを明確にしすぎず、正直で素直な姿を見せることで好感度と信頼を得ています。

そういう意味で、彼は「自分にまつわる執着を何も持っていないことが強み」というのが私の持論です。

 

先程も言いましたが、ウルマノフは絵に描いたようなイケメンで王子様というキャラクターです。そんなウルマノフを演じることが出来るのは、自分はこう見られたいというこだわりを持たない二番くんが適任ではないでしょうか。

誰もが考える理想の王子様像を受け入れ、そのキャラクターに近づくためには、自分を一切捨てなければならないと私は思います。それを躊躇わずに出来る二番くんだからこそ、見た目だけでなく中身までウルマノフにより添えたのではないかと。

 

それと、どんな時でも国を救うことや自分に課せられた使命を基準に物事を判断し、国のためならどんなにありえない提案でも受け入れるウルマノフの男気は、どこか二番くんにも似ているところがあります。自分に何が求められているのか、今誰のために何をするべきなのか。何かを決断する時の軸になるものが、ウルマノフと二番煎じの最大の共通点なのではないでしょうか。目的のためなら全てを受け入れる器の大きさも、きっと二番くんなら理解出来る思考回路だったんじゃないかなぁとも思います。

 

実はウルマノフはとあるシーンで、かつての二番煎じと同じ決断をします。「かつての二番煎じと同じ」というのは私の主観であって見た人全員がそう思うとは限らないのですが、私はこのシーンで「なんかもう二番煎じはそういう星の元に生まれてきた人なんだな......」と感じました。見た人ならどこのシーンか分かってもらえるはずですが、まぁあんまり納得してもらえる理屈だとは思ってません(笑)

 

一方でにーちゃんのマルコシアスですが、こちらもまた彼にしか出来ないマルコシアスを演じられていたはずです。途中、マルコシアスがフォルネウス共和国の現状を解説するシーンがあるのですが、あの時のマルコシアスには何故か教師みを感じずにはいられませんでした......兄コシアス......

演技もめちゃめちゃ上手くて、役者としては大先輩の佐藤弘樹さんが演じる佐々木と対峙するシーンは兄推し必見です。

二番煎じのウルマノフを支えるのがにーちゃんのマルコシアスで良かったなと心の底から思います。想像しか出来ませんが、にーちゃんはきっと稽古中や舞台裏でもとても気配りの出来る人だと思うので。

 

 長くなった上に見ていない人には多分何のことだか分からない話ばかりになってしまいましたが、私は2人をきっかけにこんなに好きになれる世界に出会えたことに感謝しかありません。

正直しばらくこの話し続けると思います。多分ミュージカルまで。

 

例えばライブが一番のライブ主義や接触に全てを賭ける接触主義なイルミィがいるなら、私はこうやって外で舞台に立つ姿が一番見たいのかもしれないなぁと。もちろん母体の活動を優先してほしいですけど、年に何度か舞台も経験してほしいですね......

現時点で全員のミュージカル、野崎さんのアンフェア、トラライ。組の四谷怪談と既に予定が埋まってるのが嬉しい限りです。

 

もし、舞台は見たことがない、興味が無いから......と躊躇してる人がいるなら、舞台でしか見られない推しが絶対にいるから見に行け!と強くおすすめしておきます。演劇はいいぞ。

 

ここまでお読み頂きありがとうございました!

次は神戸公演が終わったらウルマノフソロ曲の考察でもしたいですね......